こんにちは!
オンラインダイエットコーチの藤本です。
ダイエット中に誰もが停滞期を経験しますよね?
なぜしっかり食事のコントロールも運動もしているのに体重が落ちなくなるのでしょうか?
この記事ではダイエットをしていて停滞期になる原因と停滞期を抜けるための7つのステップを解説します。
停滞期になる6つの原因
食事量を減らしても、運動量を増やしても体重が落ちなくなる停滞期ですが、いくつか考えられる原因があります。ここでは大きな6つの原因について解説して行きます。
1. 急激な減量
急激に体重を落とすと停滞期に入りやすくなります。原因は栄養不足により代謝を低下させ、消費エネルギー量が少なくなるから。
人間にはホメオスタシスという機能が備わっています。ホメオスタシスとは体の状態を一定に保とうとする機能のこと。体に変化を起こそうという刺激が入った場合にはそれに対抗して、体を守ろうと働きます。
体重を落とすための刺激もその一つ。急激に体重を落とすために摂取エネルギー量を少なくすると、体を守るために体重をキープしようと消費エネルギー量を低下させ、体重の減少を防ぐと考えられています。
急激な体重の減少の目安は4%。体重60kgの人であれば一月に2.4kg以上体重が落ち続けると停滞期に入りやすくなるかもしれません。
2. BMI20以下。すでに体重が軽い状態
すでにBMI20以下の人も停滞期になりがち。なぜならすでに落とす分が少ないからです。
BMI20は健康的に言えば標準値。しかしBMI22が健康リスクが最も低くなると考えられている値でそれよりも明らかに軽い状態です。
健康状態を保つためにはある程度の体重が必要で、低すぎると健康状態を保つことが難しくなります。
ですから、体重が低くなりすぎると代謝を低下させて、体重の低下を防ごうとするのは当然ですよね。
細く見られたいのであればBMI20まで落とせば十分すぎます。それ以上落としても見た目の改善もあまり見られないようですので無理に減量するのはやめましょう。
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3. 糖質や脂質の欠けた栄養バランスの悪い食事
栄養バランスの悪い食事も代謝の低下を引き起こします。
ビタミンやミネラルはもちろん糖質や脂質の不足も要注意です。
代謝とは体内で起こる合成と分解の全て、脂肪を分解することも合成することも全て代謝と言えます。
この代謝にはエネルギーが必要になります。分解するにも合成するにもエネルギーが必要になるのですが、このエネルギーを持っているのがたんぱく質・脂質・炭水化物。これらが不足するとそもそも代謝を起こすことができません。
たんぱく質だけで代謝に必要なエネルギーを全て補うことは現実的にはできません。毎日2,000kcalを補うためにはサラダチキンを毎日20パック近く食べなければいけない。と言えば理解してもらえますでしょうか?
また、脂質も糖質も体内で重要な役割を担います。細胞・ホルモンの材料や脳のエネルギーになるなど健康を保つためには必要不可欠です。
このため、糖質や脂質を必要量摂取し、ダイエットを行っていく事はとても重要です。
4.運動不足
運動不足も停滞期の原因。消費エネルギー量が増えないため体重が落ちにくくなります。
基礎代謝に最も大きな影響を与える要因は体重です。どんなダイエットをしようと体重が落ちるほどに基礎代謝は下がり消費エネルギー量は少なくなります。
ダイエットを始めたころに摂取していたエネルギー量でしばらく体重が落ち続けます。しかし、そのうち体重が落ちて基礎代謝が低下。摂取エネルギー量と消費エネルギー量に差がなくなり、体重の減少が止まります。
運動は減量効果が薄いと言ってもそれは短・中期的な話。長期的に見た場合、定期的に積み重ねた運動による消費エネルギー量による減量効果は無視できません。
特に体重が低くなるほどに運動の影響は大きくなると経験上感じます。BMI22に近くなると特に。
今からでも遅くありません。全く運動をしていない人は軽い自宅での運動も始めてみましょう。
5.栄養計算がズレているから
停滞期になっている原因は栄養計算がズレているからかもしれません。
というか、ぶっちゃけほとんどの人がこれです。
人が栄養計算すると摂取エネルギー量計算については過小に評価してしまいます。つまり実際に摂取しているエネルギー量よりも、これくらいとっているだろうという摂取エネルギー量を小さく計算しているということです。
実際に、専門家が自分の摂取したエネルギー量を評価した場合と実際に摂取しているエネルギー量にズレがあることも調査によって明らかになっています(参考)。
この場合の対策は、1週間程度限定で普段の食事通りに食事して、口にする物を全て厳密に測定すること。全てグラム単位で測定し記録をしましょう。
そうすると意外な食品から摂取エネルギー量があるものです。特に調味料から多く摂っていることが多いです。
もちろん、これをずっと続けるべきとは思いません。ですからある期間限定にして自分が何から多くエネルギーを摂取しているかを把握するためにだけに使います。
人は自分に甘い生き物です。正確に自分の摂取量を評価するためにも、たまに厳密に測定し正確な評価をしましょう。
6.NEATの低下
栄養計算はズレていなかった。運動もいつも通りという場合はNEATが落ちている可能性があります。
NEATとはNon-Exercise-Activity Thermogenesisの略称で日本語では非運動性(活動)熱産生とも呼ばれており、意図して行う運動以外での消費エネルギー量。つまり普通の生活活動からの消費エネルギー量のことがNEATです。
例えば、仕事や通勤、ゴミ出し、料理などで活動したときに消費するエネルギー量のことです。
ダイエットが進むとこれらが低下する可能性が考えられています。理由は体重を落としたことによる疲労です。
ダイエットは消費エネルギー量を摂取エネルギー量よりも大きくすること。言い換えると自分自身のエネルギーを削っていく行為です。
エネルギーが徐々に削られていくと、それに適応するまで疲れやすくなります。個人的経験ですが。
疲れると活動をあまりしたくなくなりますよね。ちょっとした短い距離でも歩いたり自転車を使わずに車を使ったり、家のお掃除を狭い範囲しなしなかったり…
こういった部分で活動量が低下しNEATが低下すると考えられます。
停滞期を抜けるための7つのステップ
停滞期を抜け出すためには何をすればいいのでしょうか?
チートデイ?いいえ。それは気が早すぎます。
ここでは停滞期を抜け出すためには7つのステップを紹介します。
1. 2週間待つ
まずは変化が止まったときから2週間待ちましょう。2週間経って何も変化がなければ停滞期になったと言っていいでしょう。
正しくダイエットを行えていれば、大なり小なり2週間程度で何かしら変化がでます。
しかし、2週間今の方法を続けて何も変化がなかったら、それは今まで行っていた方法に体が適応してしまったと考えられます。
1週間程度であれば体に体重が変化しないことは普通にあります。例えば、生理前になって体に水分をため込むと体重は落ちにくくなりますし、何なら増えることもあります。でも2週間は続きませんよね。
なのでまずは2週間は待ってみてください。
2. 睡眠時間をチェック
2週間待っている間に睡眠時間をチェックしましょう。睡眠時間が短いことで停滞期になっている可能性があります。
睡眠不足になると疲労がたまり体の機能が正常に働かない可能性があります。疲れから回復できず消費エネルギー量をできるだけ抑えようと体が適応しても不思議ではありません。
また、睡眠不足で疲労がたまると、疲労から活動量が低下しNEATが低下することも考えられます。
理想の睡眠時間は7〜9時間。もちろんショートスリーパーの人もいますが大多数はこの範囲が理想の時間におさまるはずです。
できる限り7時間以上睡眠を確保することを意識しましょう。
3. 今の総消費エネルギー量を再計算する
2週間待っている間にやることは、今の自分の総消費エネルギー量を再計算してください。
体重が落ちることによって基礎代謝も落ちますし、運動することによって消費するエネルギー量も減ります。
(体重が軽くなると動かすのに必要なエネルギー量が落ちるので当然ですね)
ダイエットを始めたときとは総消費エネルギー量が違い少なくなっています。
これにプラス代謝の落ち込みなどがあるとさらに少なくなっているかもしれません。
まずはそれを知るためには「今」の総消費エネルギー量を計算してみましょう。
こちらのページから簡易で計算できます。
4. 1週間程度細かく栄養計算する
睡眠時間が十分にとれていた場合、最初にするべきことは細かく栄養計算をすることです。
栄養計算をするとは食べる食品の重量を量ること。お肉・お魚からお米はもちろん、サラダ油やお醤油などの調味料に至るまで測定しましょう。そしてそれを1週間程度続けましょう。
こうすることで、自分自身が気づいていなかったエネルギー摂取源を知ることができるかもしれません。
測定をすることで今までよりも摂取エネルギー量を抑えてしまうかもしれません。その対策として1週間程度毎日正確な測定を続けてみましょう。それで体重が減少傾向になっていたら今までのエネルギー計算が間違っていたと言うことです。
複数人分の食事を同時に作る場合、全員分の食事の重さを量った後に自分の摂る分の重量を量りましょう。多く取り分けていた可能性もあります。
もちろんこれをずっと続けるというのは非現実的。ストレス溜まりすぎて無理です。私も無理。
しかし、負担になったとしても自分自身の現状を正確に把握することは大切です。停滞期になったらぜひやってみてください。
5.PFCバランスの見直し
1週間細かく栄養計算をしてもズレが発見できなかったり、体重が落ちなかったりしたときはPFCバランスを見直してみましょう。
PFCバランスとはたんぱく質(P: Protein):脂質(F:Fat):炭水化物(C:Carbohydrate)の摂取カロリー量に対する摂取量比率のこと。
成人女性の適正な比率はP:F:C = 13〜20:20〜30:50〜65(%)程度(参考)
例えば1,500kcalが摂取目標の人の場合適正なPFC比は 195 〜 300:300〜450:750〜975(kcal)
重量に直すと 48.75〜75:33〜50:187.5〜243.75(g)
ここから大きくズレないことが大切です。
人によっては低糖質や低脂質を意識しすぎて、CやFが推奨される値から外れている場合があります。
また、高タンパク質を意識しすぎて摂りすぎていることも。
体重の変化がない場合はPFCバランスの見直しをしてみましょう。
6. ビタミン・ミネラル・繊維を積極的に摂る
PFCバランスも適正であった場合は、ビタミン・ミネラル・繊維を積極的に摂るようにしてみましょう。
ビタミン・ミネラルは体を正常に働かせるために必要不可欠ですし、食物繊維も腸内環境を整えて、お腹の中に余計に溜まった物を排出してくれます。
ビタミン・ミネラル・繊維と言えば野菜と海藻。推奨されているのは1日に350g。大体スーパーの野菜惣菜Sサイズ5皿分です。
そこまで摂ることは現実的には難しいので、意識して今よりも多く摂ることを意識しましょう。
7. 運動量の適正化
運動のやり過ぎもよくありません。もちろん強度にもよりますが週2〜3回で十分です。
ストレッチであれば毎日やってもOK。
継続時間はさほど気にする必要はありませんが、有酸素運動だったら30分程度継続すると良いでしょう。筋トレやストレッチは必要な部位に必要なことを実施しましょう。
体重を落とそうとして毎日1時間ジョギングやウォーキング、スタジオに通うのはやりすぎです(楽しみならOK。適度に休みを入れて)。
エネルギーアベイラビリティを低くしすぎないように、適度な運動量で過ごしていきましょう。
チートデイは?停滞期中にやってはいけないこと
停滞期にチートデイはやる意味はほぼないんじゃないか?って率直に思ってます。
ここでは停滞期になったときにやってはいけないことについて詳しく解説しています。
チートデイは勧めない
率直に言ってチートデイはおすすめしません。ほぼ効果は見込めないからです。
そもそも、停滞期って長期間かけて体が適応した物じゃないですか。それを1日の刺激でどうにかなるわけはないんです。
モチベの回復にはなるけど
それをやる前に栄養計算の見直しなどやれることなんて山ほどやります。
それらを一通りやってみてダメだったらやっぱり代謝が落ちていると判断して代謝を回復させる試みをします。
しかもやるならディフィードやダイエット休みなどある程度長期間行うことを行いましょう。
たった1日で全ては解決しません。根気よくやることが大切です。
むやみに食事量を減らすこと
むやみに食事量を減らすこともおすすめしません。さらに代謝を下げて痩せにくくなる可能性があります。
体重が落ちなくなった → 食事を減らす
という選択をすぐに取ることはおすすめしません。必要な栄養素まで削ってしまう可能性があるから。
その前に、自分自身がどれくらい栄養素を摂っているかしっかりと把握するべきで、そのために一度厳密に食事管理をしてみましょう。
ここを把握しないとすぐ糖質ガッツリカット。脂質ガッツリカットみたいなことをやりがち。
まずは正確に自分の体の状態を把握しましょう。
まとめ
ダイエットをしていると停滞期になることは避けられませんが、それには原因があります。
食べ過ぎって一言で言ってしまえば、そうですが、そこで無理に食事量を減らしたり運動量を増やしてしまっては上手く行きません。
まずは自分自身の体の状態を正確に評価してダイエットを行いましょう。
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