こんにちは!
宇都宮のパーソナルトレーナーの藤本です。
先日こんなツイートをしました。
でもごめんなさい。
これ撤回します。
- ダイエット効果があって
- 疲労回復効果も明確に証明され
- 日中の眠気を大幅に減らし
- 作業効率を大きく高めてくれる
- しかも完全無料
そんな最強サプリが存在しました。
そう、睡眠です。
イヤ、ゴメンなさい。
Athletebody.jpのAndyのこのツイートが好きすぎて紹介したかっただけでこの記事を書いてしまいました…。
しかしこのツイートのように睡眠はダイエットにも疲労回復にも大きな効果があります。
今日はそれについて紹介していきます。
睡眠を多くとると脂肪を多く燃やしてくれる
Nedeltchevaさん達が行った実験の報告です。
- 被験者
平均年齢41歳の男女10名
平均BMIは27.4
喫煙・飲酒・カフェイン摂取習慣がなく、睡眠習慣が普通の人
医療的な問題がない人
太り気味ですが、それ以外は健康な人たちが参加しました。
- 実験内容
10人を5.5時間ベッドに入るグループと8.5時間ベッドに入るグループに分けた。
食事は全てスタッフから決まったものが提供され、カロリー・タンパク質・脂質・炭水化物の量と割合は決まっていた。
食事内容は体重が減るようにデザインされていた。
14日間の実験でどれくらい体重が減ったか?そして脂肪と脂肪以外の組織(筋肉・水分・内臓等)がどれくらい減ったか?について調査
その他、様々なホルモンに関する指標や食欲をどれくらい感じるか?の主観的指標も調査
14日間の実験後、三ヶ月間時間をおいて最初の実験で5.5時間グループだった人たちを8.5時間グループに、8.5時間グループだった人たちを5.5時間グループに変えて再度同じ実験を実施。
- 実験結果
体重の減少ですが、5.5時間グループは平均で3.0kg体重が落ち、8.5時間グループは平均で2.9kg体重が落ちました。統計的有意差はなく、要するに両グループにおいておいて差はなかったという事ですね。
一方で減った体重の内容に違いが現れました。
8.5時間グループは落ちた体重2.9kgの内、脂肪は1.4kgで脂肪以外の組織は1.5kg落ちました。
5.5時間グループは落ちた体重3.0kgの内、脂肪は0.6kgで脂肪以外の組織は2.4kg落ちました。
もう一度言います。
落ちた体重3.0kgの内、脂肪は0.6kg落ちました…
つまりですね、体重は3kg落ちましたがそのうち20%しか脂肪は落ちなかったという事です。
残りの80%は対水分や筋肉等が落ちたと考えられます…
見た目改善しますかね…?
一方で8.5時間睡眠をとったグループは50/50程度の割合でした。
今回の実験では食事は通常食で、運動は特に実施されませんでしたからまあこれは普通かなと思います。
これに高タンパク質食や筋トレを加えると、脂肪が落ちる割合をより大きくできます。
👇10週間高タンパク質食 vs 高炭水化物食をした結果
食事制限+筋トレ vs 食事制限+有酸素 vs 食事制限のみの結果
👇体重の落ちに差はありませんでしたが、筋肉量の落ち具合は明らかに食事制限+筋トレが少なかったです。
このようにしっかり睡眠をとる+高タンパク質食+筋トレはダイエット効果を高めてくれます。
認知や覚醒状態も良くなる
多くの人が実感していると思いますが、睡眠時間を増やす事で認知機能や覚醒状態がよくなります。
覚醒状態に関してはBelenkyさん達が実施した実験があります。
- 被験者
66人の成人の男女(24-62歳)
良好な健康状態(神経学的疾患・精神疾患・睡眠障害・アルコールおよび薬物依存無し)
喫煙習慣はなく、カフェイン摂取量は300mg/日以下
簡単に言うと健康で喫煙をしない成人を66名集めて7日間連続して以下の睡眠時間に制限しました。
- 3時間睡眠
- 5時間睡眠
- 7時間睡眠
- 9時間睡眠
このグループにテストを実施し、睡眠制限の前後および制限実施の期間中でどのように覚醒状態が変化するかについて調査しました。
覚醒状態はPVTという方法で測定されました。
- Phychomotor Vigilance Test(PVT)とは?
以下に説明動画を貼ります。
中央の数字のカウンターが動き始めたら画面をタップします。
できるだけ早く反応した方が成績が良くて、遅いと成績が悪いとなります。
説明は英語ですがすぐに動画を見ればすぐに理解できると思います。
この実験では実際に実験に入る前に全被験者が2日間8時間睡眠をとるようにしました。
その後、7日間連続して3・5・7・9時間と睡眠時間を制限しました。
- 結果
9時間睡眠グループは成績が向上し、7時間以下のグループはその睡眠時間に応じて成績が低下しました。
こちらはその成績のグラフです。E1〜E7(1〜7日目)までが睡眠制限期間で、下に行くほど反応時間が遅く上に行くほど反応時間が早い事を表しています。
特に3時間グループの落ち込み方は凄いですよね…
5・7時間グループは途中で落ち込みが止まったのに対して睡眠制限最終日(E7)まで落ち続けていました…
このまま続けるとどこまで落ちるんでしょうか…。
さらに他の実験で認知機能についても調べられています。
首都大学東京の瀬戸明彦教授らが実験を行いました。
- 被験者
健康な男子大学生6名
この6名に対して3時間睡眠をとらせて認知テストを実施したのち6日間感覚を空けて再び同じ認知テストを実施し、その成績を比較した。
行ったテストは「ストループ作業」「計算作業」「記憶作業」「タップ作業」の4種類実施しました。
「ストループ作業」は脳トレで有名になったテストかなと思います。
動画を貼っておくので是非やってみてください
その他の三つは単純に二桁の計算や、暗記問題です。詳細は本文に掲載されているので確認してみてください。
結果は4つの作業全てにおいて3時間睡眠は6時間睡眠と比較してスコアが低下していました。
このように睡眠不足が日中の覚醒状態や脳の認知機能について大きな影響を与えるという事は間違いありません。
眠気が減少する
同じ実験内でBelenkyさん達は眠気についても調べましたが、7・9時間睡眠グループの日中の眠気は3・5時間グループの日中感じる眠気と比較して軽いという結果が出ていました。
体感として理解はしやすいと思いますが、どうやら7時間以上寝ると日中の眠気はかなり軽くなるようです。それが軽くなったら仕事に取り組む集中力もかなり変わって来ますよね。
無駄な食欲を無くせる
St-Ongeさんという方々が実験をしたのですが
- 被験者
30〜49歳の男女30名
BMIは22〜26(ほぼ普通)
普段の睡眠時間は7〜9時間
というような方々に集まってもらいました。
この方達を4時間睡眠と9時間睡眠グループの2グループに分けて5日間実験室の中でバイキング形式で好きなように食事をとってもらいました。
その結果、4時間グループは9時間グループと比較して300kcal程度多くカロリーを摂取しました。
最初に紹介したNedeltchevaさん達の実験でも短時間睡眠のグループは食欲亢進作用があると考えらえれるホルモンの「グレリン」の分泌が増加しており、実際の結果としても食事摂取量が増加することがこの実験から報告されました。
しっかり睡眠をとると脂肪燃焼効果も高いどころか食欲もコントロールできるなんて睡眠凄すぎですね…
どれくらい睡眠を取ればいいのか?
そして最も気になるのは実際にどれくらい寝ればいいのか?という事だと思います。
厚生労働省は健康づくりのための睡眠指針2014において
「個人差はあるものの、必要な睡眠時間は 6 時間以上 8 時間未満のあたりにあると考えるのが妥当でしょう。」
と回答しています。
一方アメリカの団体、National Sleep Fundationが運営するwebサイトsleep.orgでは成人にとって7時間〜9時間の間で自分が最も気持ちいい時間をとることを推奨しています。
ですのでおおよそ6時間から9時間の間で、日中の調子の変化や体の調子の具合で変化させるのが良さそうです。
すでに6時間程度とっていても数日間睡眠時間を伸ばしてみながら調子をみるのがいいかもしれませんね。
まとめ
- 睡眠を多くとると脂肪が燃えやすく筋肉も減りにくい
- 睡眠を十分にとると食欲をコントロールできる
- 睡眠不足は日中の集中力低下を招く
ダイエットというと食事の改善と運動のイメージが強いかもしれません。
しかし睡眠を十分に取らない事で運動と食事を頑張ったとしてもうまく成果が出ないかもしれません。
もし自分の睡眠時間が足りてないかもしれないと感じているのであれば少しでも多く寝てあげてくださいね。
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