食事も我慢しているし、ジョギングや筋トレを頑張っているけれども中々体重が落ちないと悩んでいる方は多くいます。
しかし、体重が落とせない方はたった一つのことが原因で上手くいっていないことが多いのです。
この記事ではオンラインダイエットコーチが体重が落ちない原因とたった一つの確実な体重の落とし方について解説します。
目次
体重が落ちない原因は食べすぎ
結論から言うと体重が落ちない原因は食べすぎです。
糖質制限も脂質制限も、タンパク質を摂ったり野菜をしっかり摂っても、毎日ジョギングや筋トレをしても、痩せていないのは食べすぎだからです。
ここでは落ちない原因について詳しく解説していきます。
やせている人の食事感覚と痩せれない人の食事感覚
食事を我慢しているけど体重が落ちない…と悩んでいる人がいる一方、太りたくてたくさん食べているけど太れない…と悩んでいる人もいます。
体重を落としたい人からすればうらやましい限りですが、なぜこんな違いが出るのでしょうか?
端的に表したツイッターの投稿があったので引用しますね。
本人的には「ガッツリ食べる」って感覚らしいです。
これを見て私は「前菜…?」って思いました。
逆にこれを見て何の違和感も感じなかった方はこの記事は役に立たないのでこちらに飛んで下さい>>>
実際に調査したところ、体重が軽い人は一般の人よりも食事摂取量が少ないから体重が軽いようです(参考)。
やせている人は食欲が弱いから、少ない食事量でもたくさん食べているのに…ってなるんですよね…。
逆に太っている人は食欲が強いから我慢しているのに体重が落ちないってなるわけですね。
体重を落とすにはエネルギー収支が大切
体重を落とすためにはエネルギー(≒カロリー)収支が大切です。
エネルギー収支とは摂取したエネルギー量と消費したエネルギー量の差のこと。
エネルギーはガソリンみたいな物。呼吸をするのにも、脳を働かせるのも、立ち歩きするのにもエネルギーが必要になります。
エネルギーは食事から摂取します。
消費するエネルギーに対して摂取エネルギーが不足した場合、体内に貯蔵してある脂肪や筋肉などを分解してエネルギーに変えます。これが継続的に起こると体重が落ちます。
摂取エネルギー量が消費エネルギー量に対して過剰になると、使い切れなかったエネルギーを脂肪という形で体内に貯蔵します。これが、太るということです。
つまり
- 体重減少 ← 摂取エネルギー量 < 消費エネルギー量
- 体重維持 ← 摂取エネルギー量 = 消費エネルギー量
- 体重増加 ← 摂取エネルギー量 > 消費エネルギー量
となります。
これがある一定期間継続することで体重の変化が起こるようになります。
ですから、体重を落とすためには、ある程度の期間を摂取エネルギー量を消費エネルギー量よりも少ない状態にしなければいけないのです。
体重を落とすためのエネルギー消費量の計算方法
ここではあなたの消費エネルギー量の計算をしていきます。
1. 基礎代謝を計算する
基礎代謝とは生命維持に必要な最小限のエネルギー量のことです。
人はエクササイズをしていなくてもエネルギーを使っています。脳を使ったり呼吸をしたり心臓を動かすのにもエネルギーが必要になるからです。
基礎代謝が1日の消費エネルギー量に占める割合は70%にもなると考えられており、とても大きな割合を占めています。
そのため、まずは基礎代謝を計算しましょう。
基礎代謝 = 体重(kg) x 22(kcal/kg)
簡易ですが、これで計算できます。
以下のボックスの体重欄に数字を入れるだけで基礎代謝が出るようになっていますので入れてみて下さい。
2. 身体活動レベルを決める
2つめにすることは身体活動レベル(PAL)を決めることです。
身体活動レベルとは日常生活でどれくらい運動をしているか?ということ。定期的なエクササイズ以外にも日常生活や仕事でどれくらい運動をしているかも含まれます。
1日の総消費エネルギー量は基礎代謝と身体活動でほとんど決まります。ですから、基礎代謝とPALさえ決めてしまえば、自分が1日にどれくらいエネルギーを使っているかを算出することができます。
しかし、ここではあえて週に何回エクササイズををしているかのみを考えてPALを決めます。なぜなら日常生活まで考え始めると計算に手間がかかりすぎるからです。
誤差はでますが、まずは出すことが大事。どっちにしろ専用の施設へ行かない限り正確な数字はだせないのですから。
PALは以下のように決めます。右側の数字がPALです。
ほとんどの人は1週間に3回以内の運動で収まるはずです。
1週間に4回以上運動している人はコメント欄にコメントして私に聞いてください。
3. 1日の総消費エネルギー量を出す
基礎代謝とPALを計算したら、総消費エネルギー量を算出しましょう。
計算式は
総消費エネルギー量 = 基礎代謝(kcal) x PAL
こちらになります。
以下のボックスにそれぞれの数字を入れると計算できますので、出してみて下さい。
つまり1日の総消費エネルギー量をこれ以下にすることで体重を減少させることができるのです。
エネルギー収支を把握するための食事のポイント
あなたの1日の総消費エネルギー量は算出できました。つまりこれ以下の摂取エネルギー量にすれば体重は落ちるということです。
今度はどの食品にエネルギーが含まれているのか?ということを知りたいですよね。ここではどんな食品にエネルギーが含まれているのか?について解説して行きます。
気にするポイント3点:肉 or 魚・オイル・炭水化物食品
食事で気にするポイントは3点。肉 or 魚・オイル・炭水化物食品。この3点は主な摂取エネルギー源になるからです。
エネルギーを持っている栄養素は主に3つ。たんぱく質・脂質・炭水化物です。
たんぱく質は4kcal/g、脂質は9kcal/g、炭水化物は4kcal/gのエネルギーを持っています。
お肉・お魚には主にたんぱく質と脂質が
オイルやバターなどの油脂類には脂質が
お米やパンなど小麦粉製品には炭水化物が
多く含まれています。
ですから、これら三点を気にして食べればいいでしょう。
お肉・お魚を選ぶポイントは低脂質
お肉・お魚を選ぶポイントは低脂質の物を選ぶこと。
お肉・お魚にからは主にたんぱく質と脂質を摂ることができます。
部位や種類によって差はありますが、たんぱく質は大まかに100gあたり20g程度とることが出来ます。こちらは比較的安定しています。
一方、脂質は部位や種類によって大きく差があります。
例えば、鶏むね肉皮なしは100gあたり1.9gの脂質で23.3gのたんぱく質に対して、手羽先は14.3gの脂質で17.4gのたんぱく質が含まれています。
また、牛はヒレで4.8gの脂質、20.5gのたんぱく質が含まれ、サーロインは23.7gの脂質と17.4gのたんぱく質が含まれます。
(参考:食品成分データベース)
たんぱく質は大きな差はありませんが、脂質は5〜10倍くらいの違いがあります。
脂質は1gあたり9kcalのエネルギー量を持っているので、脂質が高いとエネルギー量が跳ね上がります。
ですから、基本的に低脂質なお肉・お魚を選んでいくことが大切です。
こちらに詳しく書きましたのでご覧下さい。
脂質はオイルが入っているものをチェック
脂質はオイルが入っている物を中心にチェックしていきましょう。
お肉・お魚を低脂質な物で選んでいくようにしていったら、主な脂質の供給源はオイルやバターなどの油脂類からになります。
ですから、ソースやドレッシングなどにどれくらい脂質が含まれているかをチェックするようにしましょう。
注意しなければいけないのはオイルを完全にカットしてはいけないということ。
低脂質のお肉・お魚と合わせて、オイルで1日の必要量を満たすように加えていきましょう。
主な炭水化物源のエネルギー源
炭水化物を摂取できる食品はお米やパンなどの小麦粉製品。穀物です。
最近はなじみがいいから炭水化物食品と私は呼んでいますが、それはほぼ穀物のことです。
他には芋や果物も炭水化物食品に含んだりします。
ですから、炭水化物の摂取量を調整するためには穀物・芋・果物なの量を気にするようにしましょう。
体重を落とす上で注意する2つのこと
体重を落とす上で注意することは3つ。運動に頼らない・体重を落としすぎない・減量ペースです
これらについて詳しく解説していきます。
運動をしても体重は落ちない
率直に言って運動をしても体重はほとんど落ちません。大きな消費カロリーにならないからです。
例えば、体重60kgの人が30分間、軽いジョギングをした時の消費エネルギー量は261kcal。大体ごはんお茶碗一杯分です。
これを毎日続けて落ちる体重は一月に1kg程度。しかも食事を全ていつも通りにするという前提です。
労力に見合いますか?っていったら見合いませんよね?
実際に有酸素運動と食事の改善をした場合、体重がどう変化するか?について調査したリサーチでも食事改善は大きな体重減少を見せましたが、食事制限無しの運動だけをした人たちの体重変化はわずかでした。
ですから運動に対して体重が落ちる期待をはしないようにしましょう。
体重の下限はBMI20でいい
体重の下限はBMI20で良いです。一般的に見て細く、引き締まった体型に見えるのに十分な体重だからです。
太い・細いは体重によって大きな影響を受けます。体重が重いほど太く見られますし、体重が軽いほど細く見られます。
一方で、太い・細いと感じるのは周りの人に影響されます。
例えば、以前クライアントだったモデル方が「自分はBMI18くらいだから痩せなきゃ」って言っていました。対して、力士の場合は150kgの中に110kgの力士がいたら小さく感じますよね?110kgっていったら一般人の二倍近い体重です。
このように太い・細いは周りにいる人によって変わってきます。ただ、あなたがいるのはモデルの世界ではありませんよね?一般的な人が周りにいると思います。ですから、日本人の平均的な体重が一般的な感覚になると思います。
厚生労働省の調査によると日本人女性の平均BMIは22.2です。つまり、これよりもある程度低ければ十分に細いと言えるでしょう。
ですからBMIは20〜21にしておくと周りから明らかに細いとみられると考えられます。
下限はBMI20に設定しておくと良いでしょう。痩せすぎのBMI18.5未満に十分に余裕があるからです。
詳しくは以下の記事を読んで下さい。
体重を落とすペースは一月に2〜2.5%
体重を落とすペースは一月に2〜2.5%程度がおすすめです。速すぎると食事がストレスになってしまうからです。
目標体重に達した後にリバウンドしてしまっては意味がありません。しかし、無理な減量をしてリバウンドをしてしまう人はとても多くいます。
その原因は以前の食事に戻ってしまうから。自分の体は普段の食事から作られていることを考えたら、以前と同じ食事をしていては以前と同じ体に戻ってしまいます。
以前の食事に戻さないためにはダイエット中からダイエット後のことを見据えた食習慣を身につけることが大切です。
食習慣をキープするためには、ストレスのない食事の仕方をすることが大切。そのためにはゆっくりと体重を落とすことが大切です。
2ヶ月で10kg?それをしてキープしている人は素晴らしいですが、あなたがそれと同じ期間で同じだけ体重を落としてキープできる期待をしない方がいいですね。
世界最大のトレーニング指導者・科学者団体のNSCAでは健康的に体重を落とすためには一月に「最大で」4%程度の減量速度と言われています。
体重60kgだったら2.4kgです。
しかし、実際に4%のペースで落とそうとすると結構しんどい食事になる感じがあります。
ですのでもう少し余裕をもって2〜2.5%を目安に落とすといいでしょう。60kgであれば1.2〜1.5kgくらい。
無理をしない。一歩一歩確実に行きましょう。
まとめ:体重が落ちない人はエネルギー収支を意識した落とし方を
体重が落ちない人がまず意識することはエネルギー収支です。自分がどれだけ食べていてどれだけ消費しているかを把握することが大切になります。
来月に体重がいきなり10kg落ちていることはありません。まずは自分がどれくらい食べているかを把握するようにしましょう。
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