こんにちは!
オンラインダイエットコーチの藤本です!
ダイエットをしていると必ず悩むのがいきなり現れる食欲。実際にアンケートを取ると、80%以上の人が月に数回か経験しています。
なぜ、ダイエット中の食欲は高まってしまうのでしょうか?どうすれば抑えられるのでしょうか?
今回はプロのダイエットコーチの目線から詳しく解説します。
食欲が高まる原因
食欲が高まる原因は一つではなく、様々なことが重なって高まります。
その中でも特に大きく影響を与えるものについてここで解説しました。
エネルギー収支
食欲にとても大きな影響を与えるのがエネルギー収支。
エネルギー収支とは摂取エネルギー量と消費エネルギー量の差の事。体重の変化に最も大きな影響を与え、摂取が消費よりも大きければ体重は増え、消費が摂取よりも小さければ体重は減少します。
人はエネルギーが足りないと補給するために食事を摂ろうとします。そのために食欲が高まる仕組みになります。
ですから、そもそもダイエットを行うと言うこと自体が食欲を高めることを避けては通れない行為であると言えます。
脂質の摂取割合増加

エネルギー摂取の中でも脂質の摂取割合が増加すると食欲は高まるでしょう。
エネルギーはタンパク質・脂質・炭水化物の三大栄養素と呼ばれる栄養素から摂取されます。厚生労働省が示した適正な値は、P:F:C = 13〜20: 20〜30: 50〜65。
タンパク質の適正量摂取は食欲を抑えると考えられています。タンパク質の摂取は食欲抑制ホルモンの分泌を促し、摂取エネルギー量の減少を起こすことが研究により明らかになっています(参考)。
糖質の摂取量も適正にすることで食欲が減少すると考えられます。そのメカニズムは血糖値の安定や食べられる食品の量が増加するからであると考えられます。
逆に脂質の摂取割合が高まると、食欲抑制ホルモン分泌は十分にされず、血糖値は安定しないといった点で食欲が抑えられません。
また、脂質は1gあたり9kcalと糖質・脂質と比較して2.25倍のエネルギー量を持っています。ですから少量で高カロリーになります。
少量で高カロリーかつ、液体の形で摂取したりフライの形で食べたりするなど、多く食べられてしかも美味しい。食欲を抑えることができないどころかもっと欲しいとなってしまいます。
ですから、食欲を抑えるためには脂質摂取量を適正にすることが大切なのです。
美味しい食べ物

美味しい食べ物も食欲を高める原因です。
美味しいものはもっと食べたいと思いますし、逆に美味しくない食べ物は早くお腹が膨れます。
例えば、焼肉に行ったときは、次から次にお肉を注文してしまいませんか?で、冷静になってみると普段食べないようなお肉の量を食べていたりします。
yahoo知恵袋の回答で簡単な回答ですが女性で30枚くらい食べるという回答がありました。これはかなり多めの回答かな?とは思いますが、焼肉の1人前設定の普通は男性なら300g、女性なら200g程度が平均だそうです(参考)。
200gだと鶏モモ肉1枚より少ないくらい。これを1食で食べるということですからかなりボリュームがあるといえるでしょう。
実際に美味しい食品はなかなか食欲が収まらず、食べ過ぎてしまうと言う調査結果も報告されています。
もちろんやせるためにはマズい物を食べ続けるということは非現実的ですが、食欲をコントロールできるギリギリの美味しさで収めていくということが大切でしょう。
食品に対する飽き
その食品に対して飽きている・飽きていないも食欲に大きく関係しているでしょう。
例えば、私はラーメンがすごく好きでいろんなお店に行っているんですが、昼も夜もラーメンとなったら食べられるけど「んー…」って気持ちになります。
しかし、昼はラーメンで夜に焼肉は全然余裕です。
また、毎日同じものを食べ続けるのも飽きますよね。毎日お昼にお寿司はしんどい(そして、毎日お寿司を食べられる財力が欲しい!)
ですから、あまりにも食品に対するバリエーションが豊富だと食欲が収まらない可能性があります。
胃の中の容量
単純に胃の中にどれくらい食品が入っているかも重要です。
食事量が多く、胃の中が重かったり膨らんでいたりしたら人は満腹感を感じます。
逆に、十分に胃の中が満たされていなければ満腹感は感じにくいのです。
ですから、できるだけカロリーを摂らずに胃の中を満たしていくこともとても重要になります。
ストレス
心理的ストレスが食欲に影響をすることも知られています。
ストレスを受けることで食欲が減少する人もいますが、今回問題にしているのは食欲が増加する人について。
ストレスによって生じる感情の変化を摂食によってコントロールしようとするために食事摂取量が増加すると考えられています(参考)。
実際、強いストレスを受けたときは食事は、食べている最中に頭がスパークしている感じでメチャクチャ気持ちいいですもんね。
ですから、この部分をいかにコントロールするかもとても大切になります。
睡眠
睡眠不足も食欲が増加する原因。
十分な睡眠を摂ることで食欲抑制ホルモンのレプチンの分泌が促進。食欲を抑制してくれます。
逆に睡眠不足に陥ると、食欲抑制ホルモンのレプチンが十分に分泌されず、逆に食欲を増加させるホルモンのグレリン分泌が増加し、食欲が増加してしまうのです。
生理周期
女性の生理前には食欲が増加することがよく知られています。この原因は黄体期でプロゲステロンというホルモン分泌が増加し、食欲を増加させると考えられているのです。
飲酒
飲酒も食欲を増加させると考えられています。
食欲をコントロールしているのは脳の視床下部にある満腹中枢。アルコールを摂取することによってこの満腹中枢の働きが悪くなり、食欲を抑制することができなくなるのです。
実際に、食事前にお酒を飲む・食事中にお酒を飲む・何もなしの3つの条件で食事を摂ってもらう実験では、食前・食中関わらず、何もなしのグループよりも摂取エネルギー量が増加したという報告がなされています。
さらに、悪い作用としてアルコール摂取することで睡眠の質は悪化。さらに翌日の食欲も収まりにくくなるという悪いループに繋がってしまうのです。
偽の食欲
胃の中が空になっていたり、特別に食欲がわくような原因がないのに食べ物が欲しくなる食欲が偽の食欲。
お腹はまあまあ満たされているけど、まだ何か欲しいな…っていう感覚で食べてしまうことはありませんか?私はメチャクチャあります。
そういった食欲は完全になんとなく食べたいなという感情ですよね。それが偽の食欲と呼ばれる物です。
こういった食欲は少し時間をおけばすぐに消えることが多いので、何か食べたいなーと思ったらひとまず一呼吸置く事が大切です。
今すぐできる効果的な食欲を抑える方法
突然、上手に食事を我慢できると嬉しいですよね。
ここでは食欲がわいたときでも抑えるためにできる手軽な方法を紹介します。
水分を摂る

最初にやること今の食欲が偽の食欲かどうか判断すること。そのためにはまず水分を摂ることがベスト。
水分摂取して一呼吸置くことで、今の食欲が偽の食欲なのかを判別しやすくなります。それで食欲が収まればそれで問題ありません。
加えて、お腹の中が軽く空腹でも水分で胃の中を満たすことで実際に満腹感も少し埋めることができます。
飲む水分は0kcalの飲料だけを取るようにしましょう。ミネラルウォーターやお茶がベストです。
手間もほとんどかからず、水分を補ってお腹を満たせる方法ですので最初に試します。
歯磨き・マウスウォッシュ
それでも収まらなかったら歯磨きやマウスウォッシュをしてみること。
1度口の中をキレイにすることで、直後に食事をすることに心理的抵抗感を与え食欲を抑えます。
実際に効果があったかアンケートをとったところ、実際にやったことがある人の内、1/3位の人は効果を感じたそうです。手間などを考えるとまずやってみることは悪くなさそうです。
水分を摂ることで収まらなかった偽の食欲はここまでやればほぼ消えるでしょう。そうでなければ、それは本物の食欲です。
高タンパク質・低脂質な食品 or 野菜を食べる

次にやりたいことは高タンパク質な食品を食べること。タンパク質の摂取は炭水化物などと比較し、食欲抑制ホルモン分泌を多くし食欲を低下させてくれます。
この時に選ぶ食材のポイントとして固形物・低脂質なものを選ぶ事が大切。代表的な食品はサラダチキン。他にも豆腐バーなども良いでしょう。
プロテインパウダーも悪くはありません。しかし、固形物でなく液体で飲むことになりますのでので、満腹感を満たす効果としては下がるでしょう。
また、低カロリーな野菜を食べるのも効果的です。多くの野菜を摂り、胃の中を満たして上げることが効果的です。
それでも収まらなかったら…、普通に食べる
それでも収まらなかったらひとまず普通に食べましょう。
以上のことをやって食欲が収まらないということは、そもそものダイエット方法に問題があり、継続することが難しい方法をやっていると言えるでしょう。
ですからまずは食べて頭を落ち着けて、ダイエット方法の見直しをすることをおすすめします。
根本的な改善を!食欲がわからなくなる方法
食欲を抑える方法を実践しても大きな効果が無かった場合はそれを制御できないほど大きな食欲がわいているのかも知れません。ですから、そもそも食欲が発生しないようにすることが大切です。
ここでは、長期的に大きな効果が出ることが期待できる、食欲がわかなくなる方法について紹介していきます。
7時間以上の睡眠
最もおすすめするのが十分な睡眠時間を摂ること。最も簡単に実行できて明確に食欲を抑える効果があります。
前述しましたが十分な睡眠を摂ることで食欲抑制ホルモンのレプチンの分泌が十分になり食欲を効果的に抑えてくれます。
睡眠時間の違いにより摂取エネルギー量がどう違いが出るのか?という調査では5.5時間 vs 8時間で約300kcal/日もの摂取量の違いが出ました。
やることはシンプル。寝るだけです。
適切な睡眠時間は個人差がありますが、おおよそ7時間以上が目安。睡眠時間が足りていないという場合はまずはここから改善しましょう。
目標減量ペースの見直し
次にやるべき事は目標とする減量ペースの見直し。適切な減量ペースにすることで余計な食欲を出さずに済みます。
食欲が過剰にわいてしまう原因の一つは、消費エネルギー量に対して摂取エネルギー量が低すぎること。摂取エネルギー量が低いことで減量は速く進みますが、逆に食欲も大きくなってきてしまいます。
そうであるならば、減量ペースを見直してゆっくりと減量を進めていく事が大切です。
でも、ダイエットを長期間続けるなんてできない…って思っている方はそもそもダイエット方法が間違っています。
ゆっくりと健康的に減量する食事内容はあなたが思っているよりも圧倒的に食事量が多くなりますし、しっかりと食べる事ができます。
睡眠時間を確保して食欲が落ち着かないのであれば、目標減量ペースの見直して、食事内容自体も見直しましょう。
栄養バランスの改善
次におすすめするのが栄養バランスの改善。特に脂質の摂取割合の減少とタンパク質・糖質の摂取量の改善を行っていくと良いでしょう。
摂っていないようで意外にもとっている脂質。例えばたまご1つには6g程度の脂質が含まれていますし、カフェオレなどにも5g前後の脂質が含まれています。サラダ油等のオイル小さじ1gには4gの脂質です。
ダイエット中の人が目標にするべき摂取脂質量はおおよそ40〜60g(体重などによって差はあります)。一方でたまごやカフェオレ一つで目標摂取脂質量の10%前後を摂ってしまっています。これは意外と大きい。
逆に糖質はほとんどの人が目標摂取量に届いていませんし、タンパク質も減量中の人はギリギリ足りているかいないか?という程度。
ですから、ご自身がどれくらいエネルギーを摂っていてPFCバランスがどうなっているかを把握し、見直すことが大切です。
PFCバランスがどうなっているかをチェックするためには記録することが大切。食事管理アプリではカロミルの無料版が圧倒的におすすめです。
エネルギー密度の低いものを食べる

目標減量ペースの見直しや栄養バランスの改善をしたのであれば、次に行うのは普段食べるものの改善。
特にエネルギー密度が低いものを食べることが効果的です。
そもそもエネルギー密度とはなんぞや?という方が多いと思います。エネルギー密度とは食品の重量1gに対して何キロカロリー含まれているか?という指標。
高いほど少ない食事量でエネルギーを摂ってしまいますし、低いほど多い食事量でもエネルギーはあまり摂りません。
例えば、身近で最もエネルギー密度が高い物といえばサラダ油。1gあたりで8.81kcalのエネルギー量を持っています。
逆に低いのが野菜。例えばキャベツは1gあたり0.21kcalしかありません。
最もよく食べられるであろうお米は1.57kcal/g
ダイエットでよく食べられる皮なし鶏むね肉は1.13kcal/g
特別に基準はありませんが、基本的に低脂質な食事にすることでエネルギー密度を下げることが可能。日常から揚げ物・炒め物の頻度を下げ、低脂質なお肉・お魚、お米や食パンやイングリッシュマフィン、野菜などを中心に食事をすることでお腹を満たしながら体重を落とすことができます。
加工食品とサプリを最小限に!できるだけ固形物を食べる
食欲を沸きにくくするためにはできるだけ固形物を食べることを意識しましょう。
例えば同じだけタンパク質をとるとしても、鶏むね肉とプロテイン。どちらがお腹が満たされるかと言ったら鶏むね肉。
その原因は鶏むね肉は固形物で胃の中に長時間溜まり、プロテインは液体であるためすぐに胃腸を通過してしまうから。
さらにプロテインなどのサプリメントは単一の栄養素しか摂れませんが、あまり加工されていない食品にはタンパク質意外にもビタミン・ミネラルなど様々な栄養素が含まれています。
そのため、PFC以外の栄養不足から空腹感を防いでくれます。
ですから、できるだけ普段の食事は固形物で食べるようにして、どうしても体力的・時間的にしんどいというときにはサプリメントや加工食品を食べるようにしましょう。
毎日1.5Lの水分
できるだけ多くの水分を摂るようにしましょう。
液体は固形物と比較するとお腹を満たす効果が低いとはいえ、水や炭酸水などは0kcal。摂ったところで太るわけではありません。
また、体の正常な機能を保つために水分は必要不可欠で、不足すると代謝の低下や体調不良が起こります。
水分を摂取するのにほとんど手間はかからないことを考えると積極的に活用した方が良いと考えられます。
目安としては1日に1.5L程度水分摂取を目標にすると良いでしょう。
ルールを決めておやつは食べる
おやつがどうしてもやめられないという人はルールを決めておやつを食べましょう。
私がおやつを毎日食べながら減量できているように、おやつを食べながらでもダイエットは可能です。
そもそも、おやつを食べること自体は悪ではありません。おやつを食べることでエネルギー補給し、その後の仕事や勉強に集中できるなら摂った方が良いですし、その後の過食を防げるならば摂った方が良いことは明らかです。
具体的には1日におやつからとる摂取カロリーだけ決めて好きな物を食べる。これだけです。
積極的におやつを活用するという発想で食事をしていきましょう。
お菓子を手元に置かない
カロリーを決めてもどうしても食べ過ぎてしまうというのであれば、そもそも家にお菓子を置かない。食べたくなったら都度買いにする。という方法をとることをおすすめします。
目や手の届く範囲におやつがあればなんとなく手に取ってしまうのが人間。偽の食欲を引き起こしてしまいます。
これを防ぐためにはお菓子を手元に置かず、食べたくなったら近くのコンビニに買いに行くという方法をとりましょう。
自宅にお菓子をどうしても置かないといけないという場合は、とにかく手と目の届きにくい場所に置き食べにくい環境を作る事が大切です。
たまに食欲を爆発させてやる
最後に大切な事。たまに食欲を爆発させてあげましょう。
どう頑張っても完璧に食欲を抑えることはできません。謎の食欲がわいてきてしまうことがあります。
そういうときは美味しいものを気が済むまで食べて構いません。たまに好きな物を好きなだけ食べても十分に体重を落とすことは可能です。
目安として週に2回程度であれば大丈夫。それ以上発生するのであればまた習慣を見なすことが必要になります。
食欲を抑えるのにやらない方が良いこと
食欲を抑えるためにやらない方が良いこともあります。それは気持ち悪い物を見るみたいなこと。
そうまでして食欲を抑えるというのはちょっと異常ですよね。そもそもコントロールできない食欲は毎日の習慣の問題が大きいのですから、そうまでして抑えなければいけない食欲があるというならば日々の過ごし方を変えることを意識しましょう。
まとめ
食欲が高まる原因はそもそも、厳しすぎる食習慣が大きく、その瞬間に紛らわせる方法では根本解決になりません。食欲の増大は普段の過ごし方の結果ですから、まずは普段の食・生活習慣を見直しましょう。
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