こんにちは!
オンラインダイエットコーチの藤本です。
ダイエットをするために筋肉をつけた方がいいと聞いたことはありますよね。
でも、基礎代謝が上がるからいいと聞く一方で、体重を落とすと筋トレをしても筋肉は落ちてしまうからなど、何が正しいのかわからない様々な情報が飛び交っていますね。
果たして、本当に正しいことはなんなのでしょうか?
この記事では筋肉をつけるとダイエットに効果的である正しい理由について科学的根拠を交えながら説明していきます。
目次
そもそもダイエットで筋肉をつけた方がいいのはなぜ?
そもそもダイエットをするために筋肉をつけた方がいいのはなぜでしょうか?
ここでは、その理由について詳しく解説します。
見た目を変化させるため
こちらの方々の体重はほぼ同じです。
劇的に違いますよね。もちろん同一人物です。
筋肉をつけながらダイエットをすることで見た目が引き締まりやすくなります。
なぜこのような違いが起こるのでしょうか?その一つの原因は筋肉と脂肪の特徴の違いです。
脂肪と筋肉の密度や固さには大きな違いがあります。
筋肉と脂肪を比較した場合、同じ重量でも脂肪の方が約20%サイズが大きく、軟らかく下に垂れる性質があります。
ですからダイエットをするときに筋肉をつけて脂肪だけを落とすようなことをすると、見た目が引き締まりやすくなります。
逆に体重を落としても筋肉ばかりが落ちて、脂肪が落ちなければ見た目に変化は出にくくなります。
むしろ体重に対しての脂肪量が増加して見た目のたるみが増加するかもしれません。
こ
ですから、見た目にスッキリした体型を目指すのであれば筋肉をつけながらダイエットを行うと良いでしょう。
体力をつけるため
筋肉をつけることで体力が向上します。つまり健康を保ちながらダイエットを継続しやすくなります。
例えば、自分の体重が60kgだとします。筋トレ前はMAXで80kgしか動かせなかった身体が筋トレをして100kg動かせるようになったとします。
最初はMAX 80kgに対して、自分の体重は 60(kg) ÷ 80(kg) = 0.75 と75%の重さでした。
これが体重が変わらず100kg動かせるようになったら 60(kg) ÷ 100(kg) = 60 と60%の重さになります。
つまり同じ体重でも体を軽く動かせるようになり、疲れにくくなります。
ダイエットをする上で体力はとても重要。疲れにくいことでダイエットを継続しやすくなるからです。
疲れるとストレスが溜まりますし、それを解消しようと高カロリーのものを食べるように走ってしまいますよね。
また、食事などもいい加減になってしまいます。
そもそも、ダイエットを成功させるためには継続が最も大切な事。ですから、継続をするために体力をつけることはとても大事になるのです。
ジョギングじゃだめ?筋力トレーニングとの効果比較
ダイエットでは筋肉が落ちるからジョギングをしてはいけない。だから筋トレがいい!
そんなことを言われたりしますが、それは本当なのでしょうか?
結論から言えば、ジョギングでも全く構いません。ここではそれについて詳しく解説します。
ジョギングでも筋肉はつく
結論から言ってしまえばジョギングでも筋肉はつきます。
実際に行われた実験の結果を見ていくとわかりやすいかなと思います。
週5日・45分/日の有酸素運動をBMI30.9で平均年齢58歳の肥満女性439名が12ヶ月行ったその結果は以下の通りです(参考)。
有酸素運動前の筋肉量 40.2kg
有酸素運動後の筋肉量 40.5kg
イヤ、何なら増えるやんけ…
ただ、統計的有意差はなかったので、変化はなかったと言えます。
もう一つ注目するべきは体重に対しての筋肉量です。12ヶ月間有酸素運動を行ったため、体重は2kg落ちました。
その結果、筋肉が体重に占める割合は…
有酸素運動前の筋肉割合 → 48.3 %
有酸素運動後の筋肉割合 → 50.0%
完全に増えています。ちなみに統計的有意差もあります。
ですから有酸素運動をしても筋肉量は減りません。体重に対して増える可能性だってあります。
もちろんボディビルの大会に出るような人たちではわかりません。そういった人たちが有酸素運動を行ったらわかりません。
今回は肥満で体力のない60歳前後の女性が実験に参加していました。
裏を返せば、体力のない人は有酸素運動をしても筋肉量にネガティブな効果が無いことを示しています。
安心してジョギングしましょう。
筋トレの方が効果は高い
ジョギングなどの有酸素運動でも筋肉は減りませんが、効果は筋トレの方が高いです。
肥満で普段の運動量が少ない肥満成人男女を筋トレグループ・有酸素グループ・筋トレ +有酸素グループの3グループに分けて8ヶ月間行ってもらい、筋肉量の変化などを比較しました(参考)。
その結果は以下の通りです。
筋トレグループの筋肉量は増加し、統計的有意差がありました。
有酸素グループはやや減っているように見えますが、統計的有意差がなくほぼ変わらなかったと評価できます。
筋トレ+有酸素グループは筋肉量が増加し、その程度は筋トレのみグループと比較して統計的有意差はありませんでした(差はなかった)。
これから見るように、筋トレを行った方が筋肉量の増加幅としては大きいといえます。
ですから、筋肉をつけながらダイエットをするという目的を考えた場合、筋トレの方がいいと言えるでしょう。
いうても、続けることが大切ですから自分が楽しかったり続けやすかったりするものを選ぶ事の方が大切なんですけどね。
筋トレがいいのは間違いないんですけど、有酸素運動は筋肉量が落ちるっていう事実と違ったことを言われているのは正直ちょっとって思ってます。
筋肉をつけても基礎代謝はほぼ変わらない
筋肉をつけると基礎代謝が上がって痩せやすくなると言われますが、果たして本当なのでしょうか?
結論から言うと基礎代謝はほぼ変わらず、体重が落ちやすくなるという事実はありません。しかし、別の理由で痩せやすくなります。
筋肉を1kg増やしてもお米20g分の消費カロリー増
筋肉量を1kg増やして増加する基礎代謝はお米10g分以下です。
厚生労働省がe-ヘルスネットで公開している資料によると、筋肉1kgあたりの安静時代謝量(≒基礎代謝と思ってください)は13kcal。13kcalがどれくらいかというとお米7.7g分程度です。
お茶碗一杯で150g程度が一般的ですから、お茶碗20分の1程度にしかなりません。
イヤ、でも3kg増やせばお米23g分には…、思うかもしれません。
先ほど紹介した、筋トレ vs 有酸素運動 vs 筋トレ+有酸素運動の調査において、筋トレグループが8ヶ月筋トレをして増えた筋肉量が1kgです。
単純計算で3kg増やすのには24ヶ月かかる計算ですね。
しかも、3kg筋肉量が増える = 体重3kg増加です。3kg増えると身体は太くなります。
これは本末転倒では?
ですから、一般的に健康的でスリムになりたい人は基礎代謝を上げて体重を落ちやすくするようにするためだけに筋肉量を増やそうとすることはするべきではありません。
基礎代謝は上がらない。しかし痩せやすくなる
筋肉をつけても基礎代謝は上がりません。
しかし痩せやすくなると考えられます。
その理由は筋肉がついて体型が整いやすくなるから。
痩せるとか痩せやすいという言葉には二つ意味があると思ってます。
体重が減るという意味と体型が整うということ。
体重が減るということの意味はそのまんまです。
一方で体型が整うというのは体重が増えるとは意味が違います。
体重が落ちても体型が整わずに悩んでいる人は多くいます。
私がSNSでとったアンケートでBMI20以下に落としても体型の悩みが改善していない人が多くいることが明らかになってます。
その理由の一つは筋肉量が少ないから。先ほど説明したように筋肉は脂肪と比較して20%サイズが小さく固く、垂れないという性質を持っています。
つまり筋肉量が少ないと引き締まった体型にならないということ。体重を落としても太った印象になります。
しかし、筋肉量を元々ある程度持っていたり増やすことで体型は整いやすくなります。
そういう意味で痩せやすいと言えるでしょう。
筋トレは体重を落とす効果はほとんどない
体重を落とすためには筋トレなどの運動をしなければいけないと思っている人は多いと思いますが、果たして本当なのでしょうか?
結論から言ってしまうと筋トレを含めて運動に体重を落とす効果はほとんどありません。
1年間筋トレをしても体重は変わらない
1年間筋トレをしても体重は変わりません。
論より証拠。一年間筋トレをして体重や体脂肪率がどれくらい変化したかが調査されていました。
<画像>
食事制限無しで一年の筋トレをした結果、なんと体重は増えてしまいました…(統計的有意差はなし)。
これをみると、とにかく筋トレを頑張っていれば脂肪が燃えるとか体重が落ちるっていうのは間違いだということがわかりますね。
運動の場合はシンプルに消費エネルギー量はさほど大きくありません。
例えば、体重60kgの人がジムで1時間バーベルやダンベルを使ったトレーニングを「ガッツリ」やったとして消費するエネルギー量は378kcalです(こちらのサイトで計算)。
378kcalは「毎日」行うと1ヶ月で体重を-1.5kg落とす消費エネルギー量です。
でもガッツリした筋トレは毎日はどう考えても出来ませんよね。
かつ、このブログの読者はジムに行ってもボディビルダーになるようなトレーニングをしたりすることはほとんど無いでしょう。
ましてや毎日。
という風に考えたら、体重が落ちることはほとんど無いと考えられますよね。
体重を落とすのは食事
もう一つの実験を見てみましょう。
食事制限のみ vs 食事制限+有酸素運動 vs 食事制限+筋トレ
この三グループで体重の変化を比較しました。
その結果、三グループともに体重の変化に差はありませんでした。
Chiaki FujimotoさんによるGeliebterらつまり、ある程度の運動を加えようが、体重の変化にほとんど差は無かったということです。
ですから、体重を落とすのは食事であるとハッキリ言えます。
筋トレしても体重を落とすと筋肉は落ちる
筋肉をつけながら体重を落としましょうという表現が使われることがあります。果たして筋肉をつけながら体重を落とすことは可能なのでしょうか?
結論からいうと基本的に体重を落としながら筋肉量を維持することは出来ない。しかし、減少度合いを最小限に留めることは可能です。
基本的に筋肉を増やして痩せることはできない。
さきほどの食事制限 vs 食事制限+有酸素運動 vs 食事制限+筋トレの比較実験ですが、筋肉量の変化も測定していました。
筋肉量の変化を比較すると三グループともに減少していましたが、筋トレグループの落ち具合は小さくなっていました。
Chiaki FujimotoさんによるGeliebterら2ここから言えることは二つ。
1つ目は筋トレをしても筋肉量は落ちる。
2つ目は筋トレをすると筋肉量の落ち具合を少なく出来るということです。
どれだけ筋トレを頑張っても体重を落としながら筋肉量をキープすることはできません。体重を落とすと脂肪も筋肉も削ることになります。
もう一つ注目するべき点は筋トレをすると筋肉量の落ち具合を小さく出来る点です。つまり筋トレをするとより多く筋肉を残すことができ、体重に対する筋肉の割合を高めることにつながるのです。
その分落ちるのは脂肪です。ですから、筋トレをしながら体重を落とすことは体形を整えやすくなると考えられるのです。
どんな筋トレをすればいいのか?自宅でできるオススメのエクササイズ
ダイエットで効果を出すためにどんな筋トレをしなければいけないのか?ジムに行かないといけないのか?と思ってしまいますよね。
しかし、運動初心者であれば、ジムに行く必要はありません。基本的に自宅でのトレーニングで十分で、不満・不便さを感じたらジムに行けば良いです。
自宅での筋トレで効果は出る。不満が出たらジムへ
運動初心者の場合、特別な理由がない限りジムへ行く必要はありません。理由はそもそも体力が低いから。
普段運動習慣がない人は簡単なエクササイズやさほど多くないトレーニング量で効果がでます。
体力が低い人は弱い刺激でも十分に身体が反応します。もちろんジムへ行ってガッチリやれば効果は高くなりますが、使う時間と疲労に対してのコストパフォーマンスという点では「???」だと感じています。
ジムに通うとするならば、自宅でのエクササイズで十分に効果を出せなくなったことや、きたえたい部分を十分にきたえられない、自宅ではトレーニングをするのに集中できないからジムに行く。などを感じた時にはじめて行けばOK。
自宅では家族がいたり、下の階に住民がいたりと集中できないことも多いですからね。
まずは手軽にはじめられることからはじめればいいのです。
ダイエットにオススメの自宅エクササイズ
ここでは運動初心者が自宅で行うのにオススメの自宅エクササイズを紹介します。
全て動画で用意しました。空き時間に気軽に出来る物ばかりですのでぜひやってみてくださいね。
プランク
サイドプランク
ヒップブリッジ
ディップス
アイソメトリックタオルロウイング
筋トレは体重は落とさないけれどもダイエットに大切
筋トレをしても体重に直接効果がある物ではありません。
しかし、筋トレをすることで筋肉量を増やしたり、減少度合いを落とすことで体形を整えたり体調を保ちやすくなりダイエットを継続しやすくなるなど、うれしい効果も多くあります。
無理は禁物ですが、まずははじめられることからサクッとはじめてみましょう!
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