こんにちは!
オンラインダイエットコーチの藤本です!
ダイエットで体重と共に気になるのが体脂肪率。最近のデジタル体重計にはほとんど付属しており、自然と目に入ってきてしまいます。
体脂肪率を下げたいと考える人は多いと思いますが、1パーセントを落とすためにはどのようなことをどれくらいやればいいのか?気になりますよね?
この記事ではプロのダイエットコーチが体脂肪1パーセントはどのようなことどれくらいやれば落ちるのか?最も効果的に落とすためにはどうすればいいのかについて解説します。
そもそも体脂肪率とは?
体脂肪を1パーセント落とすための知識を得る前に、そもそも体脂肪率とは何なのか?について知る必要があります。
ここでは、体脂肪率とはなんなのか?理想の体脂肪率はどれくらいなのか?について詳しく解説していきます。
体脂肪率とは体脂肪の重さが体重に占める割合のこと
体脂肪率とは体脂肪の占める重さが体重に占める割合のこと。
計算式はすごく単純で
体脂肪率(%) = 体脂肪の重さ(kg) ÷ 体重(kg) x 100
となります。
つまり、体重100kgで体脂肪が30kgある人なら
30(%) = 30(kg) ÷ 100(kg) x 100
体脂肪率30%と計算されます。
男女別の理想の体脂肪率は?
結論から言うと、理想の体脂肪率は健康的な範囲で人それぞれ。低ければ良いわけではありません。
体脂肪率が低い ≒ ボディラインがシャープかつ筋肉のラインが見えやすい
ここは明確です。
脂肪は同じ重さでも他の組織よりサイズが大きく、軟らかいため多いとたるんだ印象になります。
ですから、体を細くしたり筋肉のラインを目立たせたかったらある程度低い方が良いと考えられます。
しかし、体脂肪率が低ければ低いほどいいかと言えばそうではありません。
体脂肪率が低くなりすぎると見た目は筋肉のラインが明らかに目立ち柔らかい印象がなくなり、ボコボコ・ゴツゴツというった印象が強くなります。
それが良いか悪いかはその人の価値観でしょう。
かつ、体脂肪率が低すぎると健康状態に悪影響がでる可能性が考えられます。
特に女性では低体温やホルモンバランスの崩れによる生理不順などが考えられるため低すぎることによる悪影響がでる可能性があります。
ですから、標準の範囲内で自分の好きな見た目になる程度の体脂肪率を選べば良いでしょう。
体脂肪率計を販売している最大手のTANITAによると標準的な一般的な成人の体脂肪率は
男性: 11〜22 %
女性: 21〜35%
とされています。
ですから、基本的にはこの範囲に収めて自分の中の好きな体形を探していくのがいいでしょう。
体脂肪を1パーセント減らす具体的な方法
体脂肪率について理解が深まったら次はどんなことをすれば体脂肪が落ちるのか?について
ここでは最速で体脂肪を1パーセント落とすために効果的な方法について紹介します。
体脂肪を1パーセント落としたければ筋肉を残し脂肪だけを落とそう
体脂肪率は脂肪の重さが体重に占める割合。
逆に言うと脂肪が落ちても、筋肉などが落ちてそれ以上に体重が落ちると体脂肪率は下がりません。
つまり、脂肪だけを落とし筋肉などをどれくらい残せるかが大切なのです。
以下に挙げていく行動を順次行っていく事で脂肪を落として筋肉だけを残すような生活にすることができます。
1. 体脂肪を落とすためには十分な睡眠時間が重要
体脂肪を落とすために真っ先に行いたいことは睡眠時間を十分に確保させること。
脂肪を落とし、筋肉を残す効果にとても大きな影響がでます。
睡眠不足は体間脂肪が落ちない
そもそも睡眠不足に陥ると体脂肪が落ちません。
運動無し、食事も統一した減量食、睡眠時間だけ5.5時間 vs 8.5時間と差を付けた2グループで体脂肪率等が2週間でどう変化するかを比較した実験では体重の減少に差はありませんでした。
しかし、体の中身の変化に違いがあり8.5時間グループでは脂肪:筋肉等 = 1:1で落ちたのに対して、5.5時間グループでは脂肪:筋肉等 = 1:4という結果に。
つまり睡眠不足が短いグループは脂肪がほとんど落ちずに筋肉量ばかり落ちたという結果になりました。
この変化はホルモン分泌の違いによるものと考えられていますが、体脂肪を効率的に落とすためにはしっかりと睡眠を摂ることが重要です。
7〜9時間の睡眠が必要
一般成人にとって必要な睡眠時間は7〜9時間程度と考えられています(参考)。ですから7時間に足りていない人はできるだけここに近づけると良いと考えられます。
睡眠の質はもちろん大切ですが、質によって量はカバーできません。まずは絶対的な量を確保し、その上で睡眠の質を上げる工夫をしていきましょう。
食事での工夫
体脂肪を落とすためには睡眠だけでなく食事の改善も必要不可欠です。
ここでは体脂肪を落とすためにはどのような食事をすれば良いのかについて解説しました。
ゆっくりとした減量が大切。わずかな負のエネルギー収支
体脂肪減少を最も効率よく進めるためにはゆっくりと体重を落とすことが大切。急激な減量は脂肪だけでなく筋肉量も落としてしまうからです。
ゆっくりと減量するためには小さな負のエネルギー収支にすること。消費エネルギー量よりもわずかに摂取エネルギー量にすることで筋肉をできるだけ残しながら体重を落とすことができます。
おすすめの減量ペースは1ヶ月間で現体重の3.5%程度。焦らずにゆっくり脂肪を落としていきましょう。
タンパク質と糖質は不足させない!PFCバランスの取り方
PFCバランスも体脂肪率を効率的に落とすためにとても大切。特にタンパク質と糖質を不足させないことが重要です。
PFCバランスとは摂取エネルギー量に占めるタンパク質(P: Protein)・脂質(F: Fat)・炭水化物(C: Carbohydrate)の割合のこと。
エネルギーはPFCそれぞれから摂取することになりますが、大切な事の一つにこれらの割合があります。
Pであるタンパク質はいわずとしれた筋肉等、体全体の組織の材料。不足すると十分に作る事ができません。
また、糖質もとても重要。糖質は全身のエネルギー源となりますが不足すると体の中にあるタンパク質を分解しエネルギーとして使用。そのため、筋肉量が減りやすくなります。
脂質は体脂肪率・筋肉に関しては若干重要度は低くなりますが健康に摂って大切な栄養素。
毎食、タンパク質・脂質・糖質を不足することなく食べる事がとても大切です。
アルコールの摂取制限
もしアルコールを日常的に取っているのであればできるだけ減らすことをおすすめします。
なぜならPFCだけでなく、アルコールにもカロリーが含まれているから。
アルコールを取ることでPFCがとれる絶対量が減少。筋肉量を保つことが難しくなります。
体にとってエネルギー源になることしかないアルコールですから、できるだけ少なくすることを意識しましょう。
筋トレがベストな体脂肪を減少させる運動
体脂肪率を落とす効果が高いという運動は議論の余地がなく筋トレがベスト。
筋トレはその名の通り筋肉に刺激を入れ増加させたり減少を防ぎます。
体重を落とす食事をしているときに筋トレをすることで筋肉量減少を最小限に抑え、脂肪減少を最大にしてくれます。
筋トレと比較し有酸素運動や他の運動は脂肪減少効果に差はなく、ある程度筋肉に刺激は入れてくれるため筋肉量にとってポジティブな効果を与えてはくれますが、筋トレほど筋肉に良い効果を与えてはくれません。
他の運動が悪いというわけではありませんから、何か運動をすると言うことはとてもいいことです。
しかし、「効果の高さ」という一点でみたら筋トレをすることがベストであると言えるでしょう。
体脂肪を1パーセント減らす目標設定
具体的な方法がわかってきたら次に考えることは目標設定。
どれくらいの期間でどれくらい体脂肪を落とすのか?を決める事が大切ですが、実はここが簡単ではありません。
ここでは体脂肪を1パーセント減らすための目標設定について詳しく解説していきます。
体脂肪1パーセント減らす計算式
1. 除脂肪体重(LBM)を計算する
体脂肪を1パーセント落とすためには体重をどれくらい落とせば良いのか?を計算するためには最初に除脂肪体重(Lean Body Mass: LBM)を計算します。
LBMとは脂肪以外の体重。つまり筋肉・水分・内臓・骨・靱帯・軟骨などを含めた脂肪以外の体重のこと。
この中で、成人になってから大きく変化するのは筋肉量ですからLBMの変化をみることで筋肉量の変化を評価することができます。
LBMの計算方法は
LBM(kg) = 体重(kg) x (1-体脂肪率/100)
これで計算できます。
例えば、体重60kgで体脂肪率30%の人であれば
42(kg) = 60(kg) x (1-30÷100)
となります。
2. LBMを目標体脂肪率で除して目標体重を出す
次に計算したLBMを目標とする体脂肪率で除すります。
計算式は
目標体重 (kg) = LBM(kg) ÷ (1-目標体脂肪率 ÷ 100)
となります。
今回の目標は体脂肪を1パーセント落とすという目標ですので30%から1%低い、29%で計算しています。
59.15 (kg) = 42(kg) ÷ (1-29 ÷ 100)
これが目標体重になります。
3. 現在の体重と目標体重の差を計算する
後は今の体重と目標体重の差をみれば良いので
現在の体重(kg) – 目標体重(kg) = 落とすべき体脂肪量(kg)
となります。ですから
60(kg) – 59.15(kg) = 0.85(kg)
0.85kg落とすと体脂肪率を1%落とせることになります。
4. 消費するエネルギー量を計算する
最後に体脂肪を1パーセント落とすためにはトータルでどれくらいエネルギー収支をマイナスにすれば良いのか計算します。
体脂肪を1kg落とすためにはトータルで7,200kcalのエネルギーをマイナスにする必要がありますから、0.85kg分のエネルギー量は
6,120(kcal) = 7,200(kcal/kg) x 0.85(kg)
という計算になり、6,120kcal分カロリー収支をマイナスにすると体脂肪を1パーセント落とすことができるでしょう。
仮に30日間で1パーセント落とすのであれば1日あたり204kcal(6,120 ÷ 30 )程度、摂取エネルギー量を消費するエネルギー量よりも少なくする必要があります。
そもそも家庭用の体脂肪率計はアテにするべきではない
体脂肪をどれくらい落とせば理想の体脂肪率になるのかわかった。じゃあ、そこ目指して頑張ろう!と思いましたよね。
しかし、重大なお話ですが、そもそも家庭用の体脂肪率計はアテにしてはいけないのです。
なぜなら、誤差が「とても」大きく、体脂肪率を正確に測定することは困難だから。
家庭用で使われる微弱電流を流して測定するタイプと人体の体を研究するために測定される最も正確な方法である4C法で比較すると、最大で8%もの誤差がでます(参考)。
つまり、実際の体脂肪率が20%の人が家庭用の体脂肪率計で測定すると28%とでてしまう可能性があります。
または28%の人が実際の体脂肪率を20%まで落としても28%のままと測定されてしまう可能性があるのです。
これは業務用で使われる微弱電流を流すタイプでも同じです。
これはちょっと古い調査で、今はだいぶ精度が上がっている可能性があります。しかし、測定数値にばらつきがでることをみると正確かというとかなり微妙でしょう。
ですから、そもそも微弱電流を流すタイプの体脂肪率計で測定し、モニタリングすること自体があまり良いことではないのです。
気にするには二つだけ!見た目と体重
家庭用の体脂肪率計がアテにならないのであれば何を参考にすれば良いのでしょうか?
基本的に体重と見た目だけを気にすればOKです。
そもそも、体重だけでは体脂肪率計がわからないから体脂肪率を測りたいと考えているのでしょうか、現実的に利用可能な測定方法の誤差が大きければアテにするだけムダです。
一方で体重(BMI)と体脂肪率はハッキリ目に相関関係があります(参考)。
もちろん筋肉量が多すぎることでBMIが高くなってしまっている人も、体重が軽くても体脂肪が多いという人も含まれるでしょう。
しかし、それはアスリートなど特殊な人たちと考えたほうが良いでしょう。
基本的に特別競技スポーツをやっていたり特殊な食生活や生活習慣をしていない限り、標準的な体脂肪率の範囲と考えればOKです。
体重を落とした or 増やしたときに自分が納得いく見た目に変化していなければ、その時点で初めて体脂肪率のことを考え始めましょう。その時の評価基準は見た目でOKです。
細く引き締まった見た目になりたいのであれば、体重は女性であればBMI20程度、男性であればBMI21程度を下限の目安に考えると良いでしょう(下限の根拠)。
逆にBMI25以上体重があったり、BMI18.5以下などまだまだ体重を減らしたり増やしたりする余地がある場合は、まずは体重のコントロールが大切です。
体脂肪を減少させる上での注意点
十分な期間を取る
体脂肪率だけを落とすためには十分な期間を取ることが大切。短期間での減量は筋肉量も大幅に減らしてしまいかねません。
短期間で体重を落とそうとすると大きな負のエネルギー収支を作らなければいけません。
それは筋肉を維持するための栄養素が不足することを意味します。つまり、急激に体重を落とすことは筋肉量を減らして体脂肪は十分に落ちないことに繋がるのです。
ですから、焦らずに長時間じっくりと向き合いながら体の変化をみていくことが必要です。
極端な食事制限は避ける
筋肉に必要な栄養素をしっかりと確保しながら体重を落とすということは、極端な食事制限をしないということ。
例えば、糖質は筋肉を維持するために必要な栄養素ですので、完全にカットするようなケトジェニックダイエットの様なダイエットは向いていません。
また、タンパク質をガッツリ摂って体重1kgあたり2.0gもとるような食事方法も要注意です。糖質か脂質のどちらかが不足する可能性が出ます。
脂質を0に近づけるような極端な制限もNG。脂質は筋肉に対する重要度は低くなりますが、健康を保持するためにとても大切。そもそも体作りを継続するためには継続が大切で健康状態が良くなければ継続は難しくなります。
これを防ぐためにはPFCや食物繊維・ビタミン・ミネラル・水分などバランス良く食べる事がとても重要。
何か一つを大きく制限するようなことはせず、バランス良く食事を食べましょう。
サプリメントをアテにしない
体脂肪減少のサポートを謳うようなサプリは沢山販売されています。
率直な感想を言わせてもらえば
本当に効果があったら世の中から体脂肪1パーセント落とすためには?みたいな検索をする人はとっくにいなくなっている
です。
イヤ、もちろん効果はあるかもしれません。脂肪燃焼効果を0.1%だけ上げたりするかもしれないです。
ただ、効果は微々たる物かな?と思います。
もちろんスタミナを向上させてトレーニングがしっかりできるようになる → 体脂肪燃焼効果アップ はあり得そうですが、それを飲むこと自体で脂肪が燃えることはないと思った方が良いです。
睡眠・栄養・運動を改善し続けていくことが、最も効果高く体脂肪を落とすには効果的です。
基本的な生活を改善することに意識を集中しましょう。
まとめ
体脂肪を1パーセント落とすためにはただひたすら体重を落としてはNGで、じっくり時間を取りながら基本的な生活習慣の改善にじっくり向き合っていくことが大切です。
魔法のような方法はありません。じっくりと根気よく体作りに向き合っていきましょう。
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